ホタルの過去2(転生編)

翌朝。天気は雨。

雨粒が窓を叩く音からするに、結構強く降っているようでした。

時計を見ると時刻は午前10時を少しまわったくらい。

少し寝過ぎたか・・・。

そう思い、布団から起き上がりました。そして一言

「何これ、おっっっも。体、重っ」

かつて感じた事の無い体の重さ、そしてだるさ。頭も何だか痛いような気がしました。風邪かと思い、体温計を手に取り、体温を測るものの異常なし。

取りあえず顔を洗おうと、泥のように重い体を引きずりながら洗面台の前に立ち、鏡をのぞき込むと私は驚愕から声にならない声を上げていました。

目尻が垂れ下がり、覇気の無い顔。脂ぎってテカっているのに、ハリのない肌。
不健康そのものと言った私が鏡に写っていたのです。
顔を洗っても、何だか老け込んだ私はかわりませんでした。

ヤバイ、何か知らんがヤバイ

幸いにしてその日は休日。
とにかく今日は寝て体調を戻そう。そう思い布団へ戻ろうとしたとき、視界の隅にゴミ箱が。

ゴミ箱からは昨日、散々はき出したハクダクした液体の不快な香りが僅かに漂っています。

「・・・!
まさか、これか?」

その瞬間、脳裏に蘇る体験談。
グーグル先生は言っていたではないですか、モテるようになる以外にも、

肌艶が良くなるとか、寝起きが良くなるとか、元気になるとか。etc.etc.etc.

オナ禁に効果が無かったのではなく、あまりにも変化が緩やかなだったため気付かなかっただけだと。その時、そう分かったのです。

まさしく転生。
長期オナ禁から大量放出という、いわば自殺を経て私はその時生まれ変わったのです。

その日から再び、オナ禁に目覚めた私。
まさに覚醒。

未だ修行中だけれどもこれだけは自信を持って言えるようになりました。

オナ禁、すげえよ」